AYA不動産管理の綾です。
今日、お話ししたいのは「リバース・モーゲージ」
住宅活用相談の解決法の一つとして、利用できるのか?
と検討してみました。
この単語、どこかで見たことがある、と思われる方も多いのではないかと思います。
言葉の意味は、「リバース」=逆、「モーゲージ」=抵当・担保。
※通常の住宅ローン
金融機関が住宅購入の資金としてお金を貸し
抵当権(モーゲージ)を不動産に設定して担保を取った後
借りた人が毎月、元本と金利を返していく。
つまり…返済していくことによって、当初の借入額(抵当)が減っていくという仕組みです。
※リバース・モーゲージ
金融機関が最初に担保評価をして(ここは上と同じ)
貸せる金額(極度額)を決め、限度額以内であれば、何度でも借入ができる。
基本的に返済は、借りている人が亡くなってから
住宅を売却する等の方法で一括返済をする。(毎月金利負担分のみ返済をする商品もある)
つまり…借入額(抵当)は増えていき、最後に元本部分を(不動産を売却するなどして)
一括返済するという仕組みなのです。
住宅ローンの仕組みと「逆」だということで「逆」「抵当」という説もあります。
では、それぞれのメリット、デメリットを比べてみます。
【メリット】
自分の持ち家に住んだまま、老後、まとまったお金が必要になったとき
借入することができます。住宅ローンの借換えや一括返済、急きょ必要となった
手術など医療費に充てることもでき、基本的に返済は亡くなった後に一括返済です。
【デメリットもしくは注意点】
取り扱う金融機関も増えていますが、担保となる住宅の価格が将来下落する可能性もあり
金融機関の担保評価がさほど高くない。
また、借入金利は変動金利が多く金利が上昇するリスクがあること。
担保の対象になるのは都心部、かつ戸建住宅(の土地部分)に限られる場合が多いこと。
(金融機関によってはマンションも対象となる)
借入をしている人が亡くなってから、住宅を処分することによって返済するため
推定相続人の同意が必要であること、などです。
私の考える結論としては…
高齢になり、収入が増えていかない状況で、大きいお金が必要となった場合に
(家族ともよく相談した上で)利用できる手段の一つではあると思います。
ただ、あくまで借入であること=リスクもあること、を考えて決定する必要があると思います。
それに、「持ち家」に拘らなければ、売却して高齢者向けの施設に移ることもできますし
必要なくなった広い住宅を人に貸して、比較的小さな賃貸住宅に移ることも考えられそうです。
いずれにしても「不動産をどう使っていくか?」
リバース・モーゲージも一つの手段であることは間違いなさそうです。