AYA不動産管理ブログ

民泊新法って、どうなんでしょ?…民泊事業の行方

不動産活用の方法 | 2017年7月26日

こんにちは。AYA不動産管理の綾です。
先月、6月9日に「住宅宿泊事業法」いわゆる「民泊新法」が成立。来年早々に施行される予定です。
民泊については、昨年の訪日外国人旅行者数が約2400万人、Airbnbをはじめネットで宿泊予約できるサイトが増えたこともありとにかく活況!
月貸しの賃貸住宅の家賃収入に比べて、売上はほぼ3倍になる、と言われています(もちろん、手間や経費も増えますが…)
一方で法律の整備が追いついていない感もあり、民泊をチェックする法律については現在どうなっているのか、わかりにくい状況でした。

「民泊新法」が制定されるまで運用されていたのは以下の法律です。
【特区民泊】
国家戦略特区法(旅館業法の特例措置)で地域限定。都道府県知事等の「特定認定」を受けた施設が旅館業法の適用を除外されるというものです。昨年、施行令の改正で滞在日数の下限が7日⇒3日(2泊3日)になっています。また、その際に滞在者名簿の設置や近隣住民に施設の説明を行わないといけないなどの事項も追加されました。上記のような認定を受けていない業者は旅館業法の簡易宿所として都道府県知事の「許可」が必要でした。

【今回の民泊新法の特徴】
・「住宅宿泊事業者」の届出制⇒都道府県知事
・日数制限⇒年間営業日数が180日を超えない
・行為規制⇒衛生の確保、安全の確保、宿泊者名簿、報告義務、外国語の表示など
=違反した場合は業務改善命令、業務停止命令などの行政処分あり。
・「住宅宿泊管理業者」の登録制⇒国土交通省大臣
・「住宅宿泊仲介業者」の登録制⇒観光庁長官

大まかにいうと、民泊に関わる人を「事業を営む人」と「実際の管理をする人」「旅行者と事業者間を仲介する人」に分けて(全部自分でやってもいいですが)それぞれ、今までの担当行政でチェックしていくという内容です。届出制・登録制なので規制緩和になっていますが、既存の旅館業者(業界)に配慮して、営業日数の制限をしているのかと推測できます。反面、旅館業法や民泊条例にあるような施設に関する基準はまだ決まっていないようです。

最近、メディアで見かける、加計学園等のやり取りでも、国家戦略特区による規制緩和 対 行政機関による規制 の話が出てきます。新事業は利用する側、提供する側に多くのメリットがあり、考えるとワクワクしちゃう方です。ただ、規制には利用する側の安全を担保している側面があることを考えると、葛藤しながらも、ちゃんと考えて事業を行うのが不動産のプロやんね。と思うのでした。

AYA不動産管理 代表 綾 美津子AYA不動産管理 代表
綾 美津子
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